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『中学生円山』 [2013/06]

Q.さて、問題です。

雨遊び.jpg
シミド。
ミドッシー!
キクロ。
クロッキー!
シミドクリアタイプ、
別名、デルトラ!!

子供たちがそう呼んで、
数を数えているものはいったい何でしょう?


映画『中学生円山』を観た。

チンコをなめようとする中学生の話……

というのは前々から聞いていたが、
まさか、こんなふうに
発展していく物語だとは思ってなかった。

笑った。
腹がよじれた。
びっくりした。
泣いた。
んで、感動した。

面白かったのだ。

久しぶりに大傑作に出会ったと思った。

テーマはいろいろあって、
どこにグッとくるかは人によって異なり、
感情移入するキャストも
観客によって違うようで、
後ろで観ていた熟女軍団は
坂井真紀の主婦役に
入れ込んで観ていたらしく、
帰りのトイレの前で

「坂井真紀良かったわー、わかるねー、わかるわー、わかるわよねー」

みたいに盛り上がっていた。

男の俺とすれば、やはり、

主人公の中学生、円山クンと
その父である仲村トオルに
圧倒的に感情移入して観ていた。

円山クンのときめき、
その戸惑い、
その苦悩に激しくうなづきながら
同時に自分の中学生時代を思い出し、
一方で、
サラリーマンである父・円山の葛藤に、
息子を育てている同じ父親として
握手をしたい気分になった。


面白い映画を観ると、
その感動を誰かに伝えたくなるものだ。
そういう欲求が強い娯楽が、
映画というものなのだと思っている。

映画館を出たとき、

んー、
この感動を一番伝えたい相手は、
俺にとって誰だろう…?

と、少し考えた。

小学三年生と幼稚園年長の
自分の息子たちとその友だちかな…
と考えて、
それは違うなとすぐに思った。

もしかして
中学生時代の俺自身か!?
とも思ったが、
いや、
聞く耳なんか持たんだろう、
それが
中学生というもんじゃないか!
と、思い直した。

んで、たどり着いた。

この映画『中学生円山』を観た感動を
一番伝えたい相手は、
未来の俺なのだ。

明日の俺。
一年後の俺。
50歳になった俺。
60歳になった俺。
よぼよぼになった俺。
もしかして、5秒後の俺。

日常に疲れ、
元気を失っていき、
人生こんなもんだろ…と線を引き、
自分自身を枠に押し込め、
限界を決めそうになっていく……
そういう”未来の俺”に、

「この映画のチャレンジスピリッツを忘れるな!!」

と伝えたいのだ。

「お前も中学生だったし、今だって中学生だろう!!」

と叱咤の円山ポーズを
ビシッと決めてやりたいのだ。


A.さて、冒頭の解答です。

息子たちが
飽きもせず数えているのは
クルマのナンバープレート

シミド、
は、いわゆる普通の自家用車のナンバー。
白地に緑の文字だから、シミド。

ミドッシー、
は、緑地に白の文字のナンバー。
タクシーやトラックでおなじみ。

キクロ、
は、軽自動車のナンバー。
黄色の地に黒の文字だから。

クロッキー、
は、業務用の軽自動車。
黒地に黄色の文字。
郵便車など。
意外とない。

シミドクリアタイプ、
は、普通の自動車ナンバーなのだが、
夜になるとプレートの内側が光るやつ。
近所に住む息子たちの友だちの家の車が
このプレート。
注意して探していても
なかなか見つからないタイプ。

子供たちによると、
このナンバープレート探しは
希少価値によって
ポイントが変わってくるそうだ。

シミドを見るとマイナス1ポイントで、
キクロを見てしまうともっとマイナスで、
ミドッシーはプラス1ポイント、
クロッキーは5倍のプラス、
シミドクリアタイプになると
クロッキー10枚分のプラスポイントとのこと。

正確な数え方は
実はよくわからないのだが、
そんな感じらしい。

時に兄弟で、
通学時は友だち同士で、
遊びに行くときは一人で、
キョロキョロしながら、
あ、ここはやばい!
などと何気に目を背けたりして
数え歩いているのだ。

ここで疑問がある。

シミドクリアタイプを別名
「デルトラ」
と呼ぶ訳はなんなのだろう?

気になって、聞いたみた。

「なんで、デルトラって言うの?」

わからないよ。
なんでデルトラっていうのか
俺たちにも
わからないんだよ!

だそうである。


理由なき衝動。
理屈じゃない欲望。
意味を考えてもしょうがない妄想。

ビシシッ!
脳に電撃が走るようなショックと
身勝手な想像力を失くさず、
中学生円山のように
ずっと生きていきたいものである。




タヌキとキツネ [2013/06]

幼稚園の年長の次男が、
いつものように突然しゃべりだした。
kaodasi.jpg

「今日、幼稚園でタヌキ見つけたんだよ」

タヌキ?

確かに、
この近くは時々タヌキが顔を出すという噂がある。
幼稚園に出没する……
可能性は、ないこともない。

話半分で、
へー、そりゃよかったねー、
と話を合わせていたら、

「でもね、タヌキだって気づいたの僕だけなんだよ。
 だって、ネコに化けてたんだもん、タヌキが!」

化けてた?
タヌキがネコに?

そりゃ、タヌキじゃなくて、ネコだろ、もとから。

と言うのをやめて、
すげえなー、よくわかったなー、
とか言いながら頭を撫でた。


NHKで『プロフェッショナル』という番組がまた始まって、
そのなかの
居酒屋店主・中村重男」
という回を観た。

大阪の居酒屋を営む男の話。

観ていて、
すごいなーと思ったのは、
そこに来ているお客さんの表情だった。

テレビカメラが入っているので、
そのカメラを意識してしまうのが普通だろう。

だけど、
この居酒屋で料理を食べ、
呑んでいる客たちは、
まるでカメラやカメラマンや、
そこにいるだろうディレクターなどのスタッフを
全然意識していないのだ。

というか、
そのカメラさえも同じ飲み客仲間のような気分で
適当にうっちゃったり、
くっちゃべったりしているのが、
画面を通して伝わってきた。

たぶん、酒がうまいからだろう。
たぶん、つまみが美味いからだろう。
たぶん、店主の会話が魅力的だからだろう。

いいなー。

そんな客たちの顔を見ていたら、
呑み屋に行きたくなった。

それから、
また呑み屋をやりたくなってきた。


タヌキがネコに化けてたのかー、
すげえなー、よくわかったなー、

などと、次男をおだてていたら、
横で聞いていた小学校3年の長男が
ついにツッこんできた。

長男「それさー、違うんじゃねえの」

ムッとしながら次男が長男を見る。

次男「タヌキじゃないっていうの!?」

長男め、
もとからネコだって指摘するつもりだな。
そんなの言わぬが花なのに。

長男「そのネコはさ……
 タヌキじゃなくって、
 キツネじゃね!?」

えっ?
キツネ?

そうきたかー。

長男「ま、俺のカンだけどな」

次男「キツネかもなー、でも僕はたぶんタヌキだと思うよ」

その後、
二人の兄弟は、
タヌキとキツネの化け方の違いについて、
あれこれと討論していたが、
いつのまにか
ポケモンの話に移って、
タヌキとキツネ話は終わってしまっていた。

もし、また呑み屋の店主をやるならば、

「タヌキに化けたネコを見たんだよー」

と話す客に、

「それはキツネが化けてるんじゃね、俺のカンだけど」

と言えるような店主になりたいもんである。



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